男性看護師の将来ってハッピーなの?
潜在看護師という名のプータローだったよしです\(^o^)/
この記事では、
- 「現在男性看護師として働いているが将来像が浮かばず不安だ」
- 「息子さんが看護師を目指しているというお父さんお母さん」
- 「男性看護師の働き方に興味がある方」
このような悩みや興味がある人に向けてお伝えします。
今回は、病院の広報誌「看護師になるまでの道のりと将来」というテーマで私がお話したことを、個人情報に関わる箇所は省略した形でご紹介します。
看護師になるまでの2回の転職について、また潜在看護師という名のプータロー生活についてなど、包み隠さず暴露していますのでお楽しみください!
そして1箇所でも共感できることがあり、クスッと笑ってもらいながら、
男性看護師の将来は明るいんだあ〜〜!
って感じてもらえれば幸いです。
では、まいりましょう 。
看護師になるには?〜それまでの道のり〜

よしさんは元サッカー選手だったんですか?
はい。でもJリーガーではないんです。
Jリーグができる前の日本サッカーリーグ(JSL)の選手として、高校卒業後からサッカーで生活するところまでたどり着きました。
ですが実力不足と持病(頸椎症)の悪化もあり、Jリーガーにはなれずにサッカー選手を引退しました。
サッカー選手引退後すぐには看護師の道は目指さなかった?
はい。あの頃はまだ、男性看護師という存在があることすら知りませんでした(笑)。
幼少からサッカーしかやってこなかった自分がこれからどう生きていくのか・・・
普通に就職する気にはなれず、なぜか水商売の道へ飛び込もうって決めました。
この水商売時代に、生意気だった僕はたくさんの人と関わることで、ほんまに中身の濃い人生経験をさせていただいたんです。
またこの頃は本を貪るように読んでいました。
なかでも特に影響を受けたのが、
デール・カーネーギー『道は開ける』
フランクリン・コヴィー博士『7つの習慣』
でした。
この2冊は今でも事あるごとに読み返していますよ。
看護学生への道のり


看護学校はどうやって選びましたか?

看護師を目指そうと決めたときには、妻が長女を身篭っていました。
ですので、生活と学業を両立させる必要があったんです。
就職先の病院で看護助手として働きながら看護専門学校に通わせてもらいました。
「准看課程2年」「専門課程3年」の合計5年かけて看護師の資格を取得です。
家族を養いながらの学生生活はつらくなかったですか?
不思議と父親・看護学生・社会人の並走は苦にならなかったんですよね。
それよりも子供の成長や家族の絆を感じながら夢に向かって頑張れた5年間でした。
就職活動と看護師国家試験
就活について教えてください
先に病院へ就職しそこから看護学校へ通っている状態でしたので、必然的に卒後はその病院での継続勤務となりました。
いわゆる〇年間の御礼奉公ってやつですね。
私には家族がいますし贅沢はできませんので、御礼奉公制度は拘束感は否めないものの、ありがたかったですね。
国家試験の勉強は大変でしたか?
子供の突発的な体調不良など、予期せぬ出来事があっても勉強に関しては焦らなくていいように、僕は普段の授業に集中していました。
ですので、『国試へ向けてラストスパート!』って感じはありませんでした。
家族の時間を大切にしながら、スキマ時間でちょこちょこ復習していたくらいです。
なんとか無事に合格できました。
合格祝いに家族で2泊3日の温泉旅行にいきました!
子供たちは(このとき娘が5歳、息子2歳半)「パパ、ディズニーランドがいい!」って言っていましたが、ここは父親の威厳を悪用して親のわがままを優先させました(笑)
男性看護師の就職・転職事情

これまでに転職は何回していますか?
ぼくは看護師になる前に2回、看護師になってからも2回転職しています。
看護学性の時点で2人の子供をもつ父親でしたので一般的には、
学生で父親
家族を養う父親が看護師になってから2回転職
しかも転職間でプータローの時期もある
という、言葉だけ見ると世間的にはたぶん最低の父親なんじゃないかなって思いますね。
でも振り返ると2回の転職と潜在看護師(プータロー)の期間は、僕や家族にとって必要な時間と変化でした。
男性看護師は将来の目標を考えて転職する人が多いんでしょうか?
同級生や勤務先の男性看護師をみると、将来像を見据えての転職が多いんじゃないかなって思います。
看護学生時代の同級生では、僕と同じように3〜4年働いた頃に転職を考えていた友人が多かったですね。
男性看護師として将来への希望をもって、キャリアアップやスキルアップを目的に転職する同僚が何人かいました。
知り合いの男性看護師を平均すると、もちろん転職せずに最初の就職先で看護を続けている人もいますが、1〜2回は転職を経験している人のほうが多いかなって思います
よしさんの看護師になってからの転職については?
1社目は、看護学生時代から継続で働いて新卒で入った病院の透析室で4年間勤務。
2社目は少年サッカーコーチを軸に地域の特別養護老人ホームで7ヶ月勤務。
3社目は二次救急指定の急性期総合病院で現在に至ります。
最初の職場について教えてください
最初の職場は看護学生時代から継続で働いて新卒で入った病院の透析室で4年間勤務しました。
あとで「上下関係のおかしさ」や「ワンマン病院長」「お局中心」だったことに気付くんですが、まあ初めての経験でしたので「こういうものなのかなあ」って考えていましたね。
ただ僕の場合は、職場ガラ男性看護師や臨床工学士など男性陣が多く、環境(グループ)によってはサッパリした良い関係の中で仕事することができました。
透析室のお給料はどのくらいだったんですか?
手取りで33〜36万円くらいでした。
各種手当が多く、早出や残業、1日通し手当てなど、お給料面では恵まれていましたね。
男性看護師として金銭面においては将来の展望が立てやすい環境だったと思います。
辛かったことは?

といっても僕は、看護研究自体は嫌いじゃないんです。
『臨床と研究は車の両輪』みたいな考えがあって、どちらも疎かにできないし空気圧(比重)も偏りすぎてはいけないって考えをもっています。
看護師の方で研究好きじゃない人ってめっちゃいますよね。僕、ぜんぜんそれを否定するつもりはないんです。
ただ、僕みたいに看護研究嫌いじゃない看護師でも看護研究が嫌になるくらい、病院での研究作業は嫌で仕方ありませんでしたね。
ですので、元々看護研究が嫌いな看護師にとっては僕以上に苦痛な作業になるんじゃないかなあって思います。

なぜ看護研究が嫌になったんですか?
結論から言いますと、僕は今でも看護研究そのものは嫌いではありません。
本当に嫌で辛かったことは、「看護研究なのに看護研究をさせてくれないこと」だったんです。
ちょっと長くなりますけど、どういうことか説明しますね。
- 臨床から見い出した『研究したい!』と思うテーマで研究させてくれない(この時点でもうアウトですよね)
- 研究メンバー間での役割・業務分担に、グループ内での力関係や私情が入りまくる
- 研究メンバーの先輩が日勤後に1時間ほど作業を進める場合、後輩(僕)は自分が休日でも先輩のタイミングに合わせて病院に行って作業しなければならない
- 3が逆の場合は先輩は休日を謳歌している
- 必ずなすりつけ合いになった挙げ句に、誰か1人に負担が大きくのしかかる
- 九分九厘、研究メンバーで足並みが揃うことはない(これは仕方のないことで、少しでも揃える努力が成長につながるかもしれないなあって考えます)
- 途中経過を主任に報告→「1からやり直し」はテッパンです
- 数回のやり直しを経てやっと主任好みのテーマになる(もう研究でもなんでもないw)
- 主任の了承を得ると、次はさらなる難関・・・看護師長への提出・指導が待っています。
- 師長「なにこれ?あなたたちこんなことしか考えられへんの?・・・1からやり直し」もテッパン。
- 「主任の指示・アドバイスです」なんて言える環境ではありません。(ここもおかしい)
- 結局一周まわって師長にオッケーもらえる頃には、研究メンバーは師長や主任の顔色をうかがうことが看護研究なんだと錯覚する
- さらに、ほとんど手伝おうともしないのにイライラしている先輩の顔色だけをうかがって、休日返上で作業を続けているような状態になる
- 僕のいた病院はここからがホントの勝負、ラスボス(病院長)との戦いになります
- 看護研究であっても病院長の指示を仰ぎます。そして・・・
- 病院長「なんやこれ?うちの病院の良さがぜんぜん出てへんやないか。研究の体裁としても全くあかん。1からやり直せ」・・・と、こうなります(ここまでがルーティーン)
- 横で聞いてる師長は「絶対に私の指示とか言うなよオーラ」に包まれており、僕たちは病院長に頭を下げて院長室をあとにします
- ナースステーションに戻ると、先ほどのほとんど手伝いもしない先輩メンバーの説教が延々と続きます・・・
男性看護師”よし”の転職の実際

1回目の転職はどんな理由で?
もともと看護師になる前、サッカー選手として生計を立てていた時期があったんですよね。
ですので、看護師になってからもボランティアで少年サッカーのコーチをしていました。
サッカー関係の人脈も続いていました。
◆
◆
◆
看護師として4年がすぎようとしたころ、突然お世話になったサッカー関係者の方から「少年サッカーの指導者を仕事にしないか?」とのお誘いがあったんです。
少年サッカーの指導者は個人的な夢だったのと、現在の仕事に疲弊していたのが重なって、僕は迷わず「仕事として子供たちのサッカーの指導者になります!」って返事をしました。
病院の退職については、退職理由が病院長の逆鱗に触れてしまい「今すぐやめろ!」の一言で報告当日に退職となりました。
僕は「まあ仕方ないよな〜」って感じで、病院長からボロクソに言われる時間をなんとか耐えて退職しました。
数日後あらためて病院長に呼ばれました。
なんだろうなあと思ったら、「あれはおまえが自分から辞めたいと言って自分の意思で当日辞めたんやな!」という院長の恫喝&保身のための面談でした。。。
少し言い合いになりましたが、最終的には僕のほうから「もういいです」って言って学生時代からお世話になった病院を退職しました。
2回目の転職と退職理由について教えてください
2社目は先ほどお話ししたとおり、夢にまで見た『少年サッカーの指導者』という職業に就くことになりました。
ところが・・・・・
少年サッカーチームのオーナーが介護施設を経営していまして、僕はオーナーが経営する「特別養護老人ホーム」で仕事をしながら子供たちの指導にあたるよう指示されました。
「なんでやねん!!!」感がMAXでしたがこの時はそれ以上に、少年サッカーの指導者への思いのほうが強かったんですよね〜。
コーチ:夜勤日以外の平日(18:00〜20:30)
月水金:夜勤(16:30〜翌日10:00)
木:日勤(水曜日の明け後〜17:00)
土曜日:夜勤明けのまま少年サッカーチームのコーチへ
日:練習or試合
とまあ、こんな感じでした。
はじめの約束との違い、体力的にだんだん厳しくなっていく体。
7ヶ月後、気力も体力も限界を感じはじめました。
大好きな子供たちに責任をもって指導を続けることが困難になったと判断しました。
特別養護老人ホームも少年サッカーの指導者も辞めさせてもらうことになりました。
潜在看護師の頃のお話を聞かせてください
辞めてから約2ヶ月間ぼくは、潜在看護師とは名ばかりのプータロー生活を過ごしていました。
家族を養わないといけないんですけどね、嫁さんから「少しゆっくりしてから考えたらええやん」って言ってもらえたことで、なんか心身スーッと楽になりました。
思い返せば小学生の頃からここまで、サッカー漬けでまとまった休み(夏休みとか冬休みみたいな)をとったことがなかったんですよね。
当時はそれでよかったんですけど、一度ここで立ち止まってみよっかな〜って思えたんですよね。
復職活動について教えてください
復職のことを無理に考えなくても、看護師へ復帰したい気持ちがふつふつと湧いてきました。
「今度の復職は成功させたい」そんな思いが今までよりも自分の中でより強く感じました。
ただ、最近の看護の動向だったり看護スキルに関しての不安が大きかったのと、1人で復職先を探すには許容範囲が狭すぎると感じました。
看護師転職サイトの活用
ここではじめて看護師転職サイトを利用してみようと思いました。
たまたま見つけた『
『看護roo!』と『看護のお仕事』から復職先を探そうと決めました。
両社とも僕の希望(認定看護師取得を後押ししてくれる病院)や条件、希望への思いがどれだけ本気なのかを誠実に向き合って真剣に考えてくださいました。
結果は『看護のお仕事』さんから紹介していただいた病院への復職が決まりました。
復職先の同僚も、転職サイトを利用して転職してきた人たちがいました。
僕の周りでは『
あとは『マイナビ看護師』さんや、僕と同じく『看護のお仕事』に紹介されて転職・復職してきた看護師たちがいます。
休憩中に転職サイトの話をすることがあるんですが、みんなそれぞれに転職サイトの対応や希望案件への満足度は高い様子がうかがえました。
現在の職場について教えてください
キャリアアップを目指す看護師には積極的にフォローしてくれる病院・看護部なんですよ。
僕が認定看護師となるためには、しばらく病院を離れる必要がありました。
その際に借りた住居の家賃はもちろん、認定看護師として帰ってくるまでのお給料も、日勤の看護師と同じ扱いで支給してくれました。
年収については?
ただ年収は1社目と比べても低い病院なんです。昇給も微々たる増加しかありません。
そういった意味で当院は、やりがいは育ててくれるけど看護師としての将来設計は難しいかもしれませんね。
僕自身、転職サイトのアドバイザーに「年収よりもキャリアアップを後押ししてくれる病院を探してほしい」と伝えていたので、復職時の年収の低さには驚きませんでした。(本心はちょっと残念でした 笑)
もしも将来、収入面を最優先しなくちゃならない日が来れば、その時はまたお世話になった転職サイトを活用しようと考えています。
認定看護師から看護専門外来の設立へ
認定看護師となってからは外来看護科に配属され、新しく立ち上がった看護専門外来で仕事することなり現在に至ります。
今では約300人の専門外来患者のプライマリーナースとして、患者とそのご家族のため邁進しています。
また施設内外での広報活動や、あのころ苦痛でしかなかった看護研究・論文執筆も積極的に行っています。
【看護専門外来とは?】認定看護師が担う役割や診療報酬を一挙公開!
関連記事:男性看護師の将来の展望、キャリアについてどう考えていますか?

まず僕は看護師の将来の展望について、男性・女性看護師で分ける必要はないって考えています。
そのうえでキャリアとしては、『3つのキャリア+ごちゃ混ぜキャリア』があると僕は考えています。
- アカデミックな方面に行く
- ジェネラリストとして管理職への道を歩む
- スペシャリストとして認定・専門看護師となって専門分野を極めていく
- あとは1〜3のごちゃ混ぜキャリア(笑)
が考えられますね。
その他、保健師や産業看護師、保育園看護師や学校保健室、etc・・・
「どこも目指さず看護師という職業を続ける選択」だってもちろんアリです!
こうやって考えると、やっぱり看護師っていう仕事は幅広いんやな〜って感じますね。
ちなみに僕は、『3重視の1も並行』って感じになりますね。
最後に:奥さまとの”なれそめ”を教えてください

看護学生になる前の水商売時代に、当時まだ学生だった妻と知り合いました。
そして僕が25歳のときに結婚しました。
そこから僕は看護学生となりましたので、ほんまに妻はよくついてきてくれたなあっていうのが正直な気持ちです。
感謝の気持ちでいっぱいですし、ずーっと一番好きな人です。
今日はありがとうございました。
次はこちらの記事がオススメです


関連ページ:看護師コラム(ナースマン体験記)について