潜在看護師としての生活が落ち着いたら復職を望んでいる方もたくさんいますよね。
でも、前の職場でいじめられた経験のある人や、育児との両立への不安、医療技術の進歩や看護技術への不安から、復帰に自信を持てなくて復職に躊躇してしまっている人も少なからずいるんじゃないでしょうか?
実は私もそうでした。いじめや看護スキルの不安から復帰に自信が持てず、ためらっていた経験があります。
ただ潜在看護師から復帰をしようと考えた場合、こういった不安や自信が持てないといった、どちらかというとネガティブな感情になってしまうのは当然なんですよね。
だって命を預かる仕事をしてきたんですから。
ですので復帰に自信が持てないのは当然の心理なんですが、
【復帰に自信が持てないことは悪いことではありません】
なぜなら、自信のない部分があるからこそ「安全に、慎重に、看護する」、「報連相などの確認を綿密に行う」など、【患者の安全・安心を守る看護師】として、とても大切な要素があなたに備わっているからです。
この記事では、潜在看護師から今すぐ、あるいは近い将来復職を考えている人にむけて
復帰に自信が持てない3つの理由
復職への備え
について詳しく解説しています。
「復帰にむけて自信が持てないのは、決して悪いことではない」という気持ちを念頭に置いて、読み進めていただけたらと思います。
ではまいりましょう。
看護師として復帰するのに自信がもてない3つの理由
患者やご家族、施設や地域のために頑張ろうと夢見て看護師として働きはじめたものの、
- お局師長にターゲットにされ、いじめられた(私の経験)
- 育児との両立への不安
- 看護スキル(知識・技術に)への不安
このようなことで悩んだことのある潜在看護師さんも少なからずいらっしゃると思います。
- いじめられた経験(私自身の経験を少しお伝えしますね)
- 育児との両立への不安
- 看護スキル(知識・技術)への不安
について、1つずつ解説していきますね。
前の病院で先輩にこっぴどくいじめられた経験があって復帰に自信が持てない【私の経験談】
はじめに結論を言いますね。
実は前の病院で先輩にこっぴどくいじめられ続けた経験があって復帰が怖かったです。
なぜかというと、職場復帰のことを考えるとどうしてもいじめられた経験がトラウマになって蘇ってくるからなんですよね。
実際にどんないじめがあったのか?私の経験を少しお話ししますね。
無視されたり休憩もとらせてもらえなかったり、電子カルテをわざとなかなか使わせてもらえなかったり・・・・
(第一章)お局のマーキング
- 朝の情報収集から電カル使わせてくれない。
- 申し送り時間になると、理由を知らない実習生さんにも「あの男性看護師さん、情報収集もしてないけど大丈夫?」のヒソヒソ話が聞こえる。
- 得意の根性で超早朝出勤するも、夜勤看護師から「電カルどれも使ってるからあかんで」と言われる(たぶん、お局から「使わせるな」の指示があったんだと推測しています)
- 他の病棟へ借りにいくか悩むも、火に油を注ぎそうでやめた。
- この頃、病院図書室が職員のみ24時間使用可になるヽ(´▽`)/
→早朝図書室で情報収集からの申し送りへ(ヤッタ-!)
- 昼休憩ほぼなしは当たり前に続いてたけど、情報収集できるだけで「今日も頑張るか」って思えた。思おうとした。
→この思考回路になってしまってることが異常なことに気づけていない(気づかないフリしてたのかも…)
- 患者さんの投書から「いつも私だけじゃなく、見受ける患者に寄り添ってくれるナースマンありがとう!」の投書をいただく(逆に僕が救われました)
(第二章)お局のマーキング
朝の出勤〜申し送りまでの間に、受け持ちほぼ全員変更させられる。
- 他のスタッフには受け持ち患者を事前に伝えていた様子。
- 電カル使わせてくれない→振り出しへ戻る
お局マーキング最終章
- 二次救急病院の循環器内科病棟って聞いたら、看護師ならだいだいどんな忙しさやプレッシャーがあるか想像していただけると思います。
- この病棟での夜勤が僕にとっては地獄となりました(ご想像ください)
また、お局マーキングと同じくらい怖いと感じたのが周りのナースでした。
傍観者になるしかなかったのはわからなくはないけど、僕は絶対イヤです!
たぶん何かしら僕がダメやったところもあると思いますが、この頃はもう冷静に考える余裕がなくて、とにかく患者の安全だけに注力していました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある日、いつものように夜勤にむけて病院の前まで来て病院を見上げると、急に足が動かなくなって涙が止まらなくなったんですよね。
で、病院の目の前で看護部長に連絡して「病院に入れません・・・」って伝えました。
※以降は別記事でみなさんと共有できればいいなと思います。
育児との両立への不安があって看護師復帰に自信が持てない
ママさん潜在看護師の復職についてのお悩みも多いですよね。
私は男性看護師ですが、それでも潜在看護師の期間は子どもが5才と2才でしたので父親なりに育児との両立には不安を抱えていました。
具体的にはこのような悩みがあるのではないでしょうか。
- 育児に専念したいけど、復職できなかったらどうしよう。
- 復職したらライフスタイルが変わるので、夫と家事・育児を分担したりお互いにサポートしあえるのか不安。
- 子どもが小さいうちに復帰を考えることで、育児をおろそかにしているんじゃないかと思われそう。または実際言われた。
- 復帰できたとしても、子どもの発熱などで保育所へのお迎えがある。他のスタッフに迷惑をかけ、そのことで嫌われるんじゃないかという不安。
小さい子どもを持つママさん潜在看護師が復帰を考えると、「子どもを預けてまで働く意味があるのか」って自問しちゃうかもしれません。
私の同期ですが、潜在看護師から復帰を考えご主人に思いを伝えると、
「子どもと仕事とどっちが大切やねん!」って、とても苦しくなる言葉を投げられました。
看護スキル(知識・技術に)への不安があり復帰に自信が持てない
潜在看護師になって臨床から離れると、知識や看護技術に対する不安が大きくなりますよね。
その理由は、「医療・看護の進歩」と「自分のブランクとのギャップ」から知識や看護技術が通用しないんじゃないかという思いが強くなるからです。
具体的には、
- 「離職前は二次救急病院の臨床でバリバリ働いていた。3年のブランクを経て復帰したら、いろいろなことが変化し過ぎてて知識も看護技術もついていけなかった」
- 「5年前の教科書は現在のスタンダードではない」といわれている(根拠:私の看護学生時代の教員の教え)
- 実際医療はそれくらいのペース(もっと早いスピードもある)で進化し続けている。
- 潜在看護師から臨床への復帰を考えたとき、ほぼ全ての人が『自分の知識や看護技術が通用するのか?』という不安をもつのではないでしょうか?
復職後に上記のようなギャップによる落胆を防ぐために、また看護師としての自己研鑽の習慣を取り戻すためにも、潜在看護師として最低限必要と思われる情報収集や看護技術を習得しておく必要がありますね。
【看護師復職への備え】ナースセンターへの届出|5つの復職支援制度を活用する
各都道府県にはナースセンターが1つずつあり、就職希望の看護師を施設に無料で紹介してくれたりします。
以下に、ナースセンターの代表的なサービスを紹介しますね。
離職時の届け出
離職時の届け出をする制度があります。「看護師等の人材確保の促進に関する法律」が改正され、平成27年10月1日から施行された法律で、離職時に都道府県のナースセンターに氏名や連絡先などを届ける制度です。
届け出は努力義務ですが、情報をもとに離職中の看護師とつながりをもって、個々の状況に応じて、復職に向けた研修や支援、相談によるアドバイスや情報提供を受けることができます。
知らない看護師の方も多いかもしれません。届け出しておいて損はありませんので、離職時にはナースセンターへ届け出ておきましょう。
ハローワークとの連携
都道府県のナースセンターでは、地域のハローワークでナースセンターの相談員による巡回相談を行っています。
ナースセンターから遠いところに住んでいる方でも場所や日時を確認して利用できます。
スケジュールなどは各都道府県のナースセンターに問い合わせてみてくださいね。
復職の相談と無料紹介
ナースセンターの相談員があなたの経験などを含めて相談にのってくれます。
無料で施設紹介もしてくれるので相談しながら復職活動が進められます。
看護師に特化したセンターのため、看護師の復職事情に詳しいスタッフが対応してくれます。
潜在看護師からの復帰については『看護師の転職サイト』のほうがより詳しく、案件も多かったりします。
あなたの詳細な希望に合わせた施設を親身になって探してくれるところもあります。
ただし、転職サイトによってかなり違いがありますので十分なリサーチが必要です
(このあたりのお話はまた別記事でお伝えできればと思います)
復職支援研修
新しい医学や看護に関する情報の提供をしてくれます。また、復帰を目指す潜在看護師に対して、新しい看護の知識・技術を習得するための研修を開催しています。
最近の医療の話題はもちろん、基本的な看護技術や実習もプログラムされている研修もあります。
各都道府県のナースセンターより、復職支援研修を行っている施設が確認できます。
復職支援プログラムの1つの例を示しますね。
【私が勤務経験のある〇〇病院の例】
- 1.〇日間コース
- 定員〇名
- 対象: 離職期間「5 年未満」
- 研修内容:医療界・看護界の動向、医療安全・感染対策、倫理、薬剤、静脈穿刺、採血、注射、輸液、大尉変換、一次・二次救命処置、病棟見学、座談会など
2.〇〇日間コース
定員〇〇名
対象: 離職期間「5 年以上」
研修内容:上記のコース内容(1)に加え、心電図、ICU・糖尿病患者・がん患者・移植患者・重症患者の看護、褥瘡・創傷ケアなど専門性の高い分野の勉強・見学、看護実践練習など
研修施設によって細かなちがいがあるかと思いますが、概ねこのような研修が行われています。
看護スキル(知識・看護技術)の習得、それに伴う復帰前後の不安軽減のためにも、復職支援研修はぜひ受けておきましょう!
交流会(交流カフェ)
育児中のママさんナースや定年退職した方など、ナースセンターに訪れるさまざまな看護師と交流できます。
すぐに復職を希望していない方でも利用できるます。
自分1人で考えているとどうしてもネガティブな発想になったり、投げやりな考えに陥りがちです(僕がそうでした)。
似た環境の方や違う立場の方との会話で刺激を受けてみるのもいいかもしれませんね。
e-ナースセンター
ナースセンターに行かなくても、インターネットで登録すると、求人検索ができるようになっているのも嬉しいサービスです。
どんな求人情報があるのか覗いてみるだけでもいいと思いますよ。
【体験談】私の復職事情〜失敗事例と希望が叶った話〜
私は看護師として2回の転職経験があります。
1回目の転職活動は、復職後に「あぁ…失敗した」
2回目の転職活動は、復職後に「よっしゃ!」
という心境になりました。
以下で説明しますね。
【失敗談】1回目の転職活動
僕は当時ハローワークで情報を集めたんですが、どうしても希望にそった条件が見つかりませんでした。
妻に相談しながら、結果的に疲弊した心身でその時考え得る最善の方向性を出しました。
その答えが、「一か八かで憧れの病院へ飛び込みで転職面接にチャレンジしてみるわ!あかんかったら朝から晩まで違う仕事で働いて家族のご飯代は稼ぐから」
こんな勢いでした。
そして面接へ・・・・・・・
「じゃ、5月から頑張ってね。」
「えっ?!」・・・っていうくらい余裕でした。
今になって悔しくて悔しくて仕方ないことが、半年後に転職してきた仲良しの後輩と話している時に、「わたし、転職サイトに相談して中途入職(転職)したから、希望の基本給〇〇〇〇〇〇円でスタートしてもらえましたよ、先輩(ニコッ!)」
って言われたことでした…(T . T)(T . T)(T . T)(T . T)(T . T)
スタートから僕より多い基本給や細かな条件が揃った状態で復職してたんですよね。
そのときはじめて転職サイトの存在を知りました。
【成功談】2回目の転職活動
1回目の転職から〇年後、なんやかんやありまして2回目の転職活動を行うことに。
最初はハローワークで探しましたが、条件に合う施設は見つかりませんでした。
そこで、前述の後輩に教わった看護師の転職サイトに登録しました。
どこも3分ほどで簡単に登録できますので、僕は3社に登録しました。
そのうちの1社の担当者さんがとても強引でなりふり構わず「すぐに折り返しの連絡を電話でください」という感じでしたので、ここの転職サイトは登録を解消させてもらいました。
一方で、『看護のお仕事』の担当者さんはとても親身になって一緒に条件に合いそうな転職先を探してくれました。
「基本のやりとりはメールで、電話でお伝えしたいときはこちらから連絡します」などの希望も快く受け入れてもらったりと、精神面でも安心できる担当者さんでした。
病院で働いている看護師の実際の声や、給料面・福利厚生面なども詳しく教えてくれました。
1回目の転職時の「ぜんぜん知らなかった」から、2回目の転職では『看護のお仕事』の担当者さんのおかげで、ほぼ希望に沿った復職を果たせました。
後で見聞きすると、看護師の転職サイトの中でも『看護のお仕事』さんは
求人数が多く
内部事情に詳しく
担当者さんが一生懸命で親身にアドバイスしてくれる。条件交渉なども。
公立系の病院はちょっと少なめかな?
50代以上や役職での復職を希望する潜在看護師には不向きかもしれません
ほんの一部ですがこのような特徴があることがわかりました。
結論を言いますと、僕は2回目の転職で希望に沿った職場で復帰することができました。
『看護のお仕事』さんは、私がおすすめできる転職サイトです。
いま復帰のことで悩んでいる人、転職する可能性があるので情報を知っておきたい人は、ぜひ無料登録されることをおすすめいたします。
潜在看護師の復職には情報収集がとても大切であることを学びました。
まとめ:復帰に自信が持てない潜在看護師の不安を和らげるために
いじめられた経験は、つらいけど信頼できる人に聞いてもらうこと
育児との両立は、ご主人や周りのサポートが必要(話し合おう)
看護スキルの習得は、患者の安全や自信を取り戻すために必須です
ナースセンターを活用しよう
看護師の転職サイト、登録だけでも済ませておこう(\無料、3分登録/)
潜在看護師数は71万人います。決して1人ではありません。
家族や友人に話を聞いてもらったり、ナースセンターや転職サイトを自分に合うやり方で活用してみてください。
1人で悩みそうになったら、この記事をぜひ読み返してくださいね!
復帰にむけて自信が持てないのは、決して悪いことではありません。
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はじめまして、看護師のよしと申します。元サッカー選手から水商売を経て、現在は17年目のナースマンやってます。子育て相談ドットコム( https://t.co/S0pywzKtDr )にも看護師として登録中。医師・看護師・保育士など各分野の専門家が無料でお悩み相談に回答しています。ぜひご活用くださいね😄
— よし@潜在看護師の復職応援団 (@senzaikangoshi) October 19, 2019