「看護師辞めてから最近の看護の話題が知れなくなって、取り残されたようで不安になる」
「新鮮な看護の話題を子育ての合間にサクッと読みたい」
といった不安や要望をお持ちの潜在看護師さんむけの記事となります。
こんにちは。潜在看護師の経験を経てから認定看護師となった”よし”(@senzaikangoshi)です。
ですので、いま潜在看護師の方で同じように思っている人もいるんじゃないかなあと思い、
潜在看護師さん向けの応援新聞【よしニュース】
を立ち上げました!
普段はなかなか看護界で新鮮なトピックを知る術がない潜在看護師さんに向けて、日本看護協会などで話題になっているニュースを1つ取り上げます。
【潜在看護師向けの看護新聞】として“よし”が日頃忙しいあなたに変わって旬な話題を取り上げ、新聞の1ページを読むような感覚でお伝えできればいいなと考えています。
看護業務の効率化

参考:日本看護協会
その理由として
少子高齢化
慢性的な看護師不足
現職看護師の高年齢化(2016年時点で平均年齢:43.1歳)
入院患者の高年齢化
潜在看護師数の増加と復職率の少なさ(潜在看護師数は2016年時点で約71万人)
などなど・・・
といった現実があるからです。
2025年問題・・・看護師不足の深刻化を救えるのは?の記事をご覧ください。
看護師数と手厚い看護を必要とする患者数の需給バランスが崩れ、確実に患者の安全性が弱まる【2025年問題】について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
潜在看護師についての背景や現状について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
潜在看護師が復職しない理由について詳しく知りたい方は
看護業務の効率化を図ることは、看護や患者の安全性を高めるとともに、看護師が生涯にわたって働き続けることができるためにも大切な『業務改革』となるわけです。
看護業務の効率化|先進事例アワード2019
日本看護協会は2019年度、厚生労働省の「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」を受託し、看護職がより専門性を発揮できる働き方の推進や生産性の向上、看護サービスの質の向上を図るため、看護業務の効率化に向けた先進的な取り組みの募集・表彰・周知を行った。
この疑問について日本看護協会は、
看護業務効率化は、医療安全が損なわれることなく、先進的・先駆的であることを前提とした業務改善・タスクシフト・多職種連携・AI・ICT などの技術の活用などによる取り組み
であると述べています。
その取り組みによって
看護業務の効率化
業務量の削減
業務に要する時間が短縮
労働環境の向上(残業削減・有給休暇取得率アップ)
看護師の身体的、精神的負担の軽減
につながったのか?などが評価の指標となります。
看護業務の効率化|残業削減への取り組み
取り組んだこと
「ユニフォーム2色制」と「ポリバレントナース育成」による持続可能な残業削減への取り組み
実現したこと
残業の削減!!
では、「取り組んだこと」「実現したこと」について詳しく掘りさげていきましょう。
看護師が知っておくべき働き方改革法案

看護業務の効率化|ユニフォーム2色制
実際はそういう話ではないんですけどね(笑)。
日勤・夜勤で2色のユニフォーム
難しい取り組みでもなんでもなく、2交代制の勤務帯でユニフォームの色を変えることで看護業務の効率化に取り組みを試みました。
結果は先ほどお伝えしたとおり、2交代制の勤務帯でユニフォームの色を変える取り組みによって残業時間の削減に成功しました。
日勤帯:濃い赤色のスクラブ
夜勤帯:鮮やかな青緑色のスクラブ
スクラブ:現在看護師が着用しているユニフォームと思ってもらってOKです
何色かが大切なわけではなく、日勤帯と夜勤帯で明確に色を変えることが重要なんですよね。
明確な色の違いは、日勤帯と夜勤帯の交代(入れ替わり)のタイミングで効果を発揮します。
スタッフ1人ひとりが一目瞭然で日勤看護師と夜勤看護師を見分けることができます。
日勤看護師と夜勤看護師が一目瞭然になることで
- 「見た目で時間外勤務(残業)をしているナースがわかるようになった。」
- 「定時で仕事を終わらせようという雰囲気が根付いてきた。」
- 「残業しているナースへ”何か手伝おうか”などの声かけがみられた。」
- 「医師など他部門のスタッフはもちろん患者さんからも、ユニフォームを見て声かけする看護師を選んでくれた。」
などの効果が見られました。
看護業務の効率化|ポリバレントナースの育成
ポリバレント
2006年から2007年にかけてサッカー日本代表の監督を務めたイビチャ・オシムが、「複数のポジションをこなすことのできる選手」という意味でポリバレントの語を用いた。
ですのでポリバレントという言葉には敏感に反応しちゃうんですよね〜(笑)
話を戻しましょう。
複数のポジションをこなすポリバレントナース
残業削減に効果を発揮するユニフォーム2色制ですが、それでもやっぱり看護師の業務は多忙で、その勤務帯では終わらせることのできない看護業務が存在するのも事実です。
所属している看護単位を超えて支援を行う看護師のことを、「複数のポジションをこなせる選手」を形容する用語としてポリバレントナースと呼んでいます。
このポリバレントナースは、現在所属している以外の看護科で看護実践を行ってもらうことになります。
決して強制ではなく、面接などを通じて本人の意向を確認したり看護単位間の異動や『短期間の院内留学』といった形をとっているそうです。
熊本地域医療センターのように、面接や院内留学など看護師の気持ちやスキルアップに積極的な姿勢も看護業務の効率化には欠かせないことですよね!
看護業務の効率化|残業時間1/5へ
ユニフォーム2色制の効果は数字にも如実に表れました。
ユニフォーム2色制導入前(2013年)
【日勤】
年間平均の残業時間:11.6時間
1人あたりの【夜勤】
1日平均の残業時間:1.2時間
1人あたりのユニフォーム2色制導入後(2018年)
【日勤】
年間平均の残業時間:21.7時間
1人あたりの【夜勤】
1日平均の残業時間:0時間
1人あたりのという改善につながりました。
さらに熊本地域医療センターでは、いわゆる前残業(始業時間前の情報収集の時間)においても結果を示しました。
21分以上前から出勤していた看護師の割合が2016年度には85.3%いたのが、2018年3月には99%以上のナースが開始10分前以内の出勤に変わったとのことです。
看護業務の効率化|離職率も改善へ
熊本地域医療センターでは、看護業務の効率化が離職率までも低減する効果へとつながりました。
やはり看護部の意識と行動が変わると、ナース1人ひとり職務満足度が向上して「ここで働き続けたい!」って思いにつながるんでしょうね!
熊本地域医療センターでは、
- ユニフォーム2色制
- ポリバレントナースの育成と実践
によって、一時は看護師の離職率が20%超えだった同院でしたが、2018年度にはなんと9.9%まで低減しました。
まとめ|先進事例アワード2019の所感
先進事例アワードのように、目標というか指標があるのはモチベーション的にもいいことだと思います。
でもほんとに大切なことは賞をもらうことではなく、本気で患者やスタッフに心を向けて取り組んでいるかどうかだと考えます。
ですので、看護業務の効率化に切磋琢磨しつつも今回受賞できなかった日本のほとんどの看護師や施設のみなさんは、自信を持って患者や看護師・看護部のための効率化に取り組み、前進しているのであればみんな最優秀賞です!
さらに良くしていくために実践・改善をし続けてくださいね。
最後に。
僕の経験からお伝えしますと、医療施設のくわしい内部事情をメインに復職・転職活動をお考えでしたら「

ただ「
ではまた次回の潜在看護師さん向けの応援新聞【よしニュース】をお楽しみに!!
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