潜在看護師応援新聞「よしニュース」

【2月号】潜在看護師応援新聞!『栄養相談(指導)と自己効力感』

よし
よし
  • 患者さん:「栄養指導について医療者への不安と不信感がある。」

  • 看護師:「全くこちらの説明や指導を聞いてくれない・・・。」

 

【よしニュース】2月号では、こんなお悩みを実例も紹介しながら解決いたします。

 

「看護師辞めてから最近の看護の話題が知れなくなって、取り残されたようで不安になる」

「新鮮な看護の話題を子育ての合間にサクッと読みたい」

といった不安や要望をお持ちの潜在看護師さんむけの記事となります。

こんにちは。潜在看護師の経験を経てから認定看護師となった”よし”(@senzaikangoshi)です。

 

よし
よし
実は上記の不安や要望は、僕が潜在看護師だった頃に思っていたことなんです。

 

ですので、いま潜在看護師の方で同じように思っている人もいるんじゃないかなあと思い、

潜在看護師さん向けの応援新聞【よしニュース】

を立ち上げました!

 

普段はなかなか看護界で新鮮なトピックを知る術がない潜在看護師さんに向けて、日本看護協会などで話題になっているニュースを1つ取り上げます。

 

【潜在看護師向けの看護新聞】として“よし”が日頃忙しいあなたに変わって旬な話題を取り上げ、新聞の1ページを読むような感覚でお伝えできればいいなと考えています。

 

よし
よし
ぜひ、数分お時間ある時のリラックスタイムのお供にしてください。

 

バックナンバー

【1月号】看護業務の効率化はこちら。

 

看護roo!

栄養科主導の『栄養指導』から患者主体の『栄養相談』へ

【2月号 】よしニュース「栄養指導と自己効力感」

医師の診察の前に看護師あるいは管理栄養士がコーチング的な方法で患者と対話をするものです. 栄養看護外来の目的は, 患者が行動変容を起こすことができるように支援することです.

(中略)

患者一人ひとりの生きかたや考えかたを尊重した対話を行い, その人の強みを発見します(個別性). 栄養看護外来は, 単発ではなく受診ごとに行われます. それによって刻々と変化する状況に対応することができます(継続性). このアプローチはエンパワーメント, すなわち「患者が主体的にみずからの糖尿病を管理する」という概念を実行するのに有用であると思っています.

よし
よし
まずは「栄養指導」と「栄養相談」のちがいについて考えてみましょう。

栄養指導

診療報酬の正式名称としては

【外来栄養食事指導料】

【入院栄養食事指導料】

ですので、この場合は【栄養指導】という表現が好ましいですね。

栄養相談

「栄養相談」と「栄養指導」に本質的な違いはありません。

ただ重要な理由として、「栄養指導」という表現が患者さんにプレッシャーを感じさせたり、「指導」という単語が上から目線のようなイメージを与えてしまいます。

この上から目線のイメージは、われわれ医療者が思っている以上に患者さんの気持ちに蓋(フタ)をする可能性があることを覚えておきましょう。

医療者間では「栄養指導」、患者さんには「栄養相談」

  • 「栄養指導」医療者間や記録などに用いる
  • 「栄養相談」患者さんやご家族に対して用いる

といったかんじで分けて用いるといいかもしれませんね。

よし
よし
いずれにせよ患者さんへの発言は、相手がどう感じるかを想像する思いやりの気持ちと発言への責任をもつことが大切ですよね。

認定看護師”よし”のモットーと栄養相談の流れ

”よし”のモットー
  • 24時間365日対応

  • 必要時(学会、家族行事など)以外はいつでも病院へ足を運べるように

 

当科看護外来受診までの流れ

私のもとへ他施設から依頼がくることがあります。

 

送られてくる看護サマリーには、

「患者さんの自己管理能力が乏しい」

「看護師や管理栄養士の指導・説明を実行できていない」

ノンコンプライアンス

ノンアドヒアランス

などなど・・・

といったニュアンスの内容が書かれたサマリーが少なくないんですよね。

 

これって看護師として、「私の看護は未熟なんです」って言っていることと同義なんですよね・・・。

ただ難儀なことに、担当・指導した看護師は自分の看護力が未熟であることに気づいていなくって(あるいは気づいていたとしても)、「患者ができていない!」って堂々と言ったり思ったりしているんですよね〜・・・(悲しい)。

 

このような経緯から僕は、看護サマリーの内容は客観的情報だけ収集し、間患者さんとの関係は実際にお会いしてから考えるようにしています。

例えば男性看護師である強み?を活かして、初対面ではプロとしてビシッと寄り添いますよって態度と言葉で接します(笑)。

よし
よし
「初対面ではナメられないぞ」って感じですね(笑)

 

ただし挨拶や年功序列的な態度、笑顔は大切に。

「ぐぬぬ・・・こいつ真剣や。逃げられへんぞ」ってイメージをあたえます。

2.3回目からは、「初回は偉そうに申し訳ありませんでした」という思いを必ず伝えます。

だって本当に偉そうに(正確にはプロとして『凛』とした態度で)接していますので。

 

それからコミュニケーションを重ね、患者さんとの距離感を早期につかみつつ信頼関係構築していきます。

栄養相談の流れ

よし
よし
ざっくり簡単にですが、栄養相談の流れを示します。
プロセス 担当者 方法(手順)
栄養相談の必要性の提案 認定看護師

&

管理栄養士

・患者さんの把握

→認定看護師からの情報取集

・栄養相談の必要性を管理栄養士→認定看護師→患者へ伝える。

 

【Point!】

患者が最も信頼を寄せている認定看護師から必要性を伝えること。

 

・医師への報告、栄養相談の必要性を提案する。

医師の指示箋の発行依頼 医師

&

栄養科長

・医師より「栄養指導依頼箋」を発行してもらう。

・栄養科長は「栄養指導依頼箋」を確認のうえ、認定看護師と相談しながら患者の個別性に合うと思われる担当管理栄養士を決定する。

患者さんの確認 認定看護師

&

管理栄養士

・「栄養指導依頼箋」の内容確認、具体的な相談内容を担当管理栄養士&認定看護師で検討(考察)する。

 

【Point!】

この時点ではすでに認定看護師は、患者の最近の状態や食生活に関する主観的・客観的情報収集を済ませておく。

栄養相談の実施 管理栄養士 ・栄養科が管理のしている「患者チェックシート」の記入・更新を行う

①生活スタイル

②既往歴

③家族歴

④その他(など)

・担当管理栄養士&認定看護師で検討(考察)した相談内容と、患者自身の想い(考え)をすり合わせる。

 

【Point!】

患者自身で設定した【達成目標】に向けての具体策を導き出す。

 

・達成目標の見直し、再設定を行う。

・相談内容と添付資料などを患者さんにお渡しする。

記録(報告) 管理栄養士 ・栄養相談の結果を電子カルテ内の「栄養指導報告書」に記載することで、医師への報告とする。

・医師より「栄養指導報告書」を元に認定看護師の見解などもふくめたうえで(患者の変化状況を一番把握しているのが認定看護師であるため)、次回相談内容の検討を行う。

患者目標の継続管理 認定看護師

&

管理栄養士

・患者さんが「達成目標」に到達できたのか?患者の想いや表情・口調はどうだったのか・・・?

・目標達成に向けた認定ナース&管理栄養士の説明・声がけの仕方は適切だったのか?などを振り返る

・次回へ向けての改善案を抽出する

[jin_icon_info color=”#e9546b” size=”18px”]表は前後左右にスクロールできます

 

この表は自由に使用していただいてかまいません。

参考になる箇所があればどうぞあなたの栄養相談に役立ててください。

 

認定看護師”よし”と「患者さん」との信頼関係構築の一例



 栄養指導」という表現について

栄養指導受動的

栄養相談能動的

であると思っています。

「栄養指導」を「栄養相談」という表現にに変え、自己効力感(後述)】をもって前向きに取り組めるようにしていくことを心がけています。

 

患者さんの積極度・参加度を得るためには「言葉」は重要なんですよ!

 

自己効力感(セルフ・エフィカシー)を高める

よし
よし
自己効力感を高めることは、栄養管理のうえでもと〜〜っても大切なことです!

 

アルバート・バンデューラは「自己効力感」を高める先行要因として、

  1. 達成経験……(自分自身で目標を達成した経験)

  2. 代理経験……(自分以外誰かの目標達成を観察した経験)

  3. 言語的説得……(自分にスキルや能力があることを言語的に説明・説得されること)

  4. 生理的情緒的高揚……(モチベーションがアップする生理現象)

  5. 想像的体験……(自分自身で目標達成することを想像すること)

が大切だと述べています。

 

なかでも「自己効力感」を高めるうえで極めて重要なのは、

  1. 「達成経験」

  2. 「言語的説得」

を用いることが大切だと考えています。

 

認定看護師(よし)や管理栄養士は、患者との信頼関係によって科学的根拠をもって患者さん自身に、

【達成経験】:僕なら(私なら)達成できる!

【言語的説得】:僕なら(私なら)できるかもしれない!

とポジティブな感情をもって行動を起こすための後押しをするのが大切なお仕事の1つです。

 

僕の役割として、下記のようなことも患者さんとのコミュニケーションのなかでアセスメント(考察)することも1つの役割なんです。

患者さんの特徴

  • 自己否定感が弱く自己効力感が高い患者

  • 自己否定感が強く自己効力感が弱い患者

  • 自己肯定感が弱く自己効力感が高い患者

  • 自己肯定感が強く自己効力感がも高い患者

様々な感情を抱えた患者さんの特徴をふまえて、栄養相談の役に立つよう管理栄養士への情報提供・情報共有につとめています。

 

認定看護師”よし”と「栄養科」との信頼関係構築の一例

看護roo!

患者さんのための栄養相談を行うためには、時間をかけて事前に栄養科との関係を良好にする必要があります。

栄養科⇄認定看護師(当科)の信頼関係構築のためにやっていること

こちらから挨拶をする習慣

何度も何度も話題やテーマをもって足を運ぶ

スタッフを笑かす

忙しい」「出来ません」は基本言わない

患者の声を必ずフィードバックする

などなど・・・。

年単位でこんなことを毎日コツコツ地道に行いながら、お互いの信頼関係・協力体制を築く努力をしています。

 

そのうえで、「指導」という表現は医療者の斜め上から目線にも感じるところもあり、患者さんが「何言われるんやろう?」と不安しか浮かんでこないこと。

「栄養指導」という表現ではなく「栄養相談(患者さんから相談をするというスタイル)という表現で統一しましょう」などと栄養科長に投げかけたりします。

そうすると、「叱られたくない」という思いが大きくのしかかってことにより食事内容にウソの記載をしていた患者さんが、「ホントの食事内容」を書いてきてくれるようになるんですよね。

 

よし
よし
信頼関係とアプローチの仕方を個人に合わせて考察・実践することは重要です!」

 

 

【よくある間違い例】

患者さん「受け身で不安になるからホントの食事内容も自分の本音も出さない」

管理栄養士「ウソの提出内容でしか指導・評価のしようがない」

そして担当看護師や管理栄養士から

よし
よし
「これ以上は患者自身の問題だからどうしようもないよね〜・・・」

・・・って言葉が聞かれるようになってしまいます。

 

これじゃあ患者さんも、「栄養指導なんて”何回も受けさされた”けど、なんの改善もしないし時間の無駄やねん」といった感想になってしまうのも無理はないですよね。

 

日本中の施設で【患者ー看護師ー管理栄養士】間で、こういった負の関係は少なくないんじゃないでしょうか?

患者さんにとってこれは良くないですよね。

 

よし
よし
ではどすればいいの・・・?

 

回答の一例が、本記事(2月号)に書いてあることを実践・改善し続けることなんです。

 

認定看護師として看護専門外来で行った栄養相談体験談

よし
よし
この章では僕が実施に担当した一症例を紹介します。

個人情報を守ため内容を一部改変しています。

栄養相談(指導)|問題点の明確化

糖尿病でHbA1cの値が「10.2」と高値を示している

暴飲暴食でこうなったことは自覚しており、目の前に網膜症や腎不全治療が迫ってきている。食事内容を改善することで、少しでも進行を緩徐させたいが具体的な食事療法が分からず焦っている人。

栄養相談(指導)|問題点の共有

栄養指導について不安と不信感がある。なぜなら今まで何十回と指導を受けてきても、一向に良くなる見込みがないからだ。データは改善されず、いつも主治医や看護師から「あなたの努力が足りないから」と言われ続けている。

管理栄養士さんにも「隠れて間食とかしているんじゃないですか?」など犯人呼ばわりされるばかりで、なんだかもう疲れてきちゃたんですよね。

患者さん自身は、食生活の梯子をかけ違えずに正しい方向性を示していただくことで努力したい。

そして少しずつデータや体重の改善、心理的にも焦りや不安が軽減され穏やかな前向きな気持ちで習慣にできればと考えている。

 

しかし今は逆行してしまっている・・・。

栄養相談(指導)|解決策

よし
よし
可能な限り美味しいものを食べながら、あなたと家族の笑顔を取り戻してあげたい!

そんな想いであなたと一緒に当科&栄養科でタッグを組んで取り組んでいる【栄養相談】であることをお伝えする。

なぜ当院の栄養相談を行うことにしたのか?

回答

不摂生による2型DM性腎症でHbA1c高値の患者が、当院認定看護師の指導と管理栄養士による栄養相談を中心に、症状進行を遅らせた実証(実績)があるから。また患者が積極的に関わるやり方と聞いているから。

 

そんな患者さんの想いとともに、医療スタッフへの猜疑心を吹き飛ばすための”具体的な”内容をお話しします。

例えば・・・

  • 通りいっぺんではない個別性ある指導
  • 認定看護師との信頼関係
  • 悪い食事内容を患者が隠さず暴露することからはじまる

などを十分な時間をかけて対話します。

  • 「ダメ」ではなく「aをbに変えればいいよ」
  • 「〇〇時のコレは週に3回〇〇に変えましょう」
  • 「無塩の醤油にすれば1日〇〇グラムまでやったらOKですよ」

など、患者さんを否定することなく、代替品や摂取時間帯の変更など、達成可能な具体的な提案をします。

患者さんの声

  1. ここの認定看護師さんに知り合わなければ、今頃は腎不全で透析していたはず。今は心地よく食事制限を啓蔵しながら管理栄養士さんに外来美に合わせて相談日を設けることで、方向性を確認しあっています。
  2. 「食べるものがなくなる」・・・本気でそう考えていた1年前の自分に、「大丈夫だよ、美味しいもの食べながら笑顔で過ごせてるよ」と言ってあげたい
  3. 塞ぎ込みがちだった私に子供たちから、「パパ、今度家族で温泉旅行に行こうよ!2泊3日くらいで」・・・と久しぶりに家族みんなで加増団欒で家族旅行の話になりました。

 

看護サマリーには

「ノンコンプライアンス」

「私たちの指導を聞かない患者です」

と言った内容が書かれていましたが、実際の患者さんはそうではありません。

 

厳しい言い方になりますが、看護師は患者さんの言葉の奥にあるホントの気持ちを顕在化し、看護の力で後押しすることが求められています。

前述の主観まじりの感情的な看護サマリーに書いてあるような態度や気持ちで患者さんへ接していれば、患者さんが前向きになるわけがありません。

 

もちろん患者さんに問題があることもあります。

ですがそんな時でもわれわれ看護師は、患者さんの背中を押すための看護を怠ってはいけません。

”誰が良い悪い”という視点で看護をすると疲弊します。

”何をすべきか”という観点で患者さんを看るようにしましょうね。

 

よし
よし
患者さんとそのご家族の笑顔を想像しましょう!

 

まとめ:「栄養指導」ではなく「栄養相談」

僕たち看護師は、なかなか1人の患者さんの情報収集〜実際の看護に時間をかけることは難しいですよね。

 

反面、看護って目の前の患者さんに【全集中】を捧げることでもありますよね。

 

「多忙」を理由に看護師が主観的な感情で患者さんを判断することのないよう、看護の仕方を考えていきましょうね。

 

もし、今回の栄養相談だけでなく今の看護について悩んでいることがありましたら、遠慮なくお問い合わせなどからご連絡ください。

解決できるとは言えませんが、一緒に考えることならできます。

1人で悩んで相談できる相手がいなければ、どうぞ僕に投げかけてみてくださいね。

 

 

ではまた潜在看護師さん向けの応援新聞【よしニュース3月号】をお楽しみに!!

 

美容クリエイティブ

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